【現地採用】マレーシアの有給休暇のまとめ:休みは日本より多いのか?
今回はマレーシアの休み事情についてまとめてみます。
日本よりも休みが多いのでは!と思って来られる方も多いと思いますが、会社によって違いもありますので、私の知っている範囲でまとめていきたいと思います!
マレーシアの有給休暇について
マレーシアには有給休暇の種類が複数あります。日本ですと、一般的に有給と呼ばれる休みのみが一般的だと思いますが、マレーシアの有給休暇には、種類がいくつかあります。
Annual Leave(年次休暇、有給休暇)
Sick Leave・Medical Leave(病気休暇)
Hospitalization Leave(入院休暇)
Maternity Leave(出産休暇)
以下は、会社によって付与されるかどうかは雇用契約によって異なります。会社ごとで設定できる休暇になるので、付与されなくても違法になるわけではありません。
Marriage Leave(結婚休暇)
Vaccination Leave(ワクチン接種休暇)
Death Leave of Immediate Family(忌引休暇)
Emergency Leave(緊急休暇)
Bank Leave(銀行休暇)
Exam Leave(試験休暇)
Tax Leave(Tax休暇)
雇用法で定められている一般的な有給休暇
Annual Leave(年次休暇、有給休暇)
Annual Leave(=AL)は、マレーシアの法律上では以下を付与するよう定められています。
勤続年数 2年未満:年8日間
勤続年数 2年以上5年未満:年12日間
勤続年数 5年以上:年16日間
上記はあくまでも法律上の数なので、会社によっては勤続年数2年未満であっても10日間以上付与する場合もあります。
BPO(コールセンター)などは、10日以上が一般的ですが基本ご自身の雇用契約書や会社のポリシーに記載されています。
日本と比べてマレーシアでALが取りやすいのは、間違えはないです。
ただ、これも会社によって異なります。
現地採用でも出世をすると、仕事は忙しくなるのでALが取りにくい場合も出てきます。またBPO(コールセンター)などですと、人数配置が大事になるコールセンターが一般的ですので、同じにALを取得したい人が多いと希望が通らないこともあります。
会社によってルールなども異なるので、ここは入社してみないとわからないところではありますが、日本よりも消化することを推奨している会社がほとんどです。
Sick Leave・Medical Leave(病気休暇)
こちらも、マレーシアの法律上で付与する日数が定められています。
勤続年数 2年未満:年14日間
勤続年数 2年以上5年未満:年18日間
勤続年数 5年以上:年22日間
Sick Leave・Medical Leave(通称MC)は、基本この法律で定められている日数を付与する会社が一般的です。
MCについては過去に記事にまとめてありますので、こちらも参考にしてください。
日本で体調を崩して休むときは、有給休暇を消化される会社もあるかと思いますが、マレーシアではこのMCを使えるので、有給休暇が減ることはありません。
ただMCについては必ず医師の診断書が必要になり、会社への提出が必須になりますので、ただ家で休みたい…というのはできず、必ず病院に行く必要があります。
体調が悪い時に会社休みにくい…ということが日本だとあるかもしれませんが、しっかりとした制度がマレーシアにはあるので気兼ねなく休むことが可能です。ただ体調管理も仕事のうちと捉えられる場合もあるので、自分の評価などにも影響しますし、医療費が高額になる場合もありますので、海外で生活する上では健康を意識して生活することが大事かとは思います。
Hospitalization Leave(入院休暇)
Hospitalization Leave(入院休暇)は、病気になり入院が必要になったときに取得が可能です。
年60日間
勤続年数で日数が変わるかは調べられませんでした。
入院になると、医療費もかなりかかることになりますので、極力使いたくないLeaveではあります。
ただコロナ禍の時は、陽性になると入院ではなく自宅待機になりますが、その際に使用を許可していた会社もありました。会社によっては臨機応変に対応してくれる休暇の枠なのかもしれません・
Maternity Leave(出産休暇)
Maternity Leaveは、会社によって日数が異なりますが、一般的には60−90日あたりです。こちらも雇用契約書や会社のポリシーに記載されていることが一般的です。
また出産前に取れるのかどうなのかも記載されています。ただここも会社に交渉が可能な場合多いですし、休みにくいということもないので安心かと思います。
会社によって付与されるが異なる有給休暇
こちらについては、法律に定められているものではなく、会社が契約条件などに基づいて付与している休暇になります。
Marriage Leave(結婚休暇)
Vaccination Leave(ワクチン接種休暇)
Death Leave of Immediate Family(忌引休暇)
Emergency Leave(緊急休暇)
Bank Leave(銀行休暇)
Exam Leave(試験休暇)
Tax Leave(Tax休暇)
日数なども会社が自由に定めることが可能です。ざっくり括弧内に何の休暇か記載しましたが、会社によってどこまで範囲なのかも違いますので取得する際には契約書を確認したり、確認する必要があります。
Emergency Leave(緊急休暇)は付与している会社が多いイメージがありますが、その名の通り緊急事態が起きた時に使える休暇です。
例でというと、事故などがあって警察に行かなくてはいけない場合や家族の体調不良などで休みたい場合などです。取得できるかどうかは、直属の上司に裁量による場合が一般的ですので、取得したい場合は相談が必要です。
Public Holiday(祝日)について
有給休暇ではなく、Public Holiday(祝日)=PHもマレーシアにはあります。マレーシアの祝日は日本とは少し違っていて、国全体で共通の祝日と州ごとに祝日を制定している日もあります。クアラルンプールとセランゴールでも祝日が違うというのが面白いところですよね!
https://publicholidays.com.my
また、祝日の取り扱いについては、会社によって対応が異なります。
マレーシアのPHを基準にしているところもあれば、日本のPHを基準にしているところもあります。そもそもPHがない代わりに、ALを多く付与している会社もあります。
またPHに勤務して振替休日もALが多く付与されることもないけれども、ダブルペイと言って、PHが出勤日の場合には給料が倍(日当ベース)になる場合もあります。休みはいらないからとにかく稼ぎたい!という人には向いていますね。
会社によってはシフト勤務になる場合もありますが、その場合はシフトに準じて出勤するので、PHであってもシフトが入っていたら出勤するのが一般的です。ですがその場合でも、振替休日としてALと同じような休みが付与される場合があります。(Replacement Leave=RLと呼ばれることが多いです。)
会社によって付与方法は異なりますが、一般的に以下のような形で振替休日が付与されます。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
Day Off | Day Off | 出勤 | 出勤 | 出勤 | 出勤 | 出勤 |
PH | PH | PH | ||||
振替なし | 振替あり | 振替あり |
マレーシアの法律上では、週6日・週48時間労働までと定められています。そのため、週2日休みの場合は、会社が独自に休みを設定しているということになります。
なので、上記の例でいう1日目は労働日として加算されるので、振替休日は付与されません。逆に月曜日は、週に最低1日は休息日として休みにしないといけないので、休息日に該当します。なので、月曜日は振替休日が付与されます。
出勤日は基本的に付与されるので、金曜日は付与される、といった流れが一般的です。
PHが自分の休みの1日目だと休みが増えないと…という側面もありますが、ここはシフト勤務の運なところもありますね…!
計画的に休暇を利用してマレーシア生活を楽しもう!
マレーシアにせっかく来たなら、アジア諸国を旅したり、マレーシアの国内旅行を楽しみたいですよね。
日本と比べて祝日などはあまり変わりませんが、日本よりも有給が取りやすい環境であるのは、会社や自分の立場によっては休暇の日数が長いと感じます。
ですが会社によって取り扱い方も違いますし、取得方法も異なります。しっかりと会社のポリシーなどを読んで契約的に休暇を楽しみましょう!